台湾 海岸山脈|湧水溪右股 遡行・左股 下降

台湾の魔窟、海岸山脈の沢2本目は湧水渓へ。前回の界橋渓よりは地形図の等高線が穏やかなように見えるが、果たして。
記録
独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。
・定義や意図は「源流徘徊」を参照。
・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。
★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。
- 湧水溪:右股4級下、左股2級下
同じ海岸山脈にある界橋溪より幾分フレンドリーな魔窟。角礫凝灰岩アスレチック。ただし、詰めは藪にターザンしながら垂直に近い岩壁を登ることになる。
入渓すると沢名の通り湧水が多いのか、水が澄んでいる。これだけでダークネスな雰囲気は幾分和らぐ。



出てくる滝は、角礫岩のボコボコを拾うと直登可能なものが目立つ。界橋渓と比較すると極悪な巻きをせずに済み、良心的かもしれない。

とか何とか思ってると直登不可の滝やゴルジュにゴルジュをぶっ刺したような地形が出てきて、棘だらけの藪を漕いで巻いた。しかし全体的に界橋渓よりはスムーズだった。(というか界橋渓が魔窟過ぎた※下記参照)


ツルツルの滝は、岩壁に埋まってる礫だけが頼りだ

ここの側壁は、都合の良い根っこのおかげで高巻き可能だった

都鑾山層の地質エリア特有の火山角礫岩

ゴルジュは深くなるが、やはり界橋渓よりは良心的だ

と思ったら最後、まともに詰められない壁にぶち当たった
だが、乗っこし目前にして、下から見ると繋がって見えたラインがぱったり途切れて「詰められない壁」にぶち当たってしまった。そういうとこやぞ海岸山脈。ボロ壁に生えた灌木に乗りながら作戦会議し、やや右手側にトラバースしながら先行して登る。藁にぶら下がりながら枝をひっ掴み、ギリギリ繋がる活路を見いだす感じが面白くなってきて無事鞍部へ。
振り返ると、心なしかタモの笑顔が引きつっていた気がする。

無理矢理なんとか繋げたラインで無事詰め上がり安堵。目が笑ってないぞ〜〜
鞍部の藪はウソみたいに薄い。下降の左俣は予想より穏やかで、今回は無事に「遡下降」する事ができて良かった。


湧水が豊富そうな沢名だが、ゴーロを歩いて目的の左沢に入ると、一気に水量が減り、残念。しかし水が少なくても地形は厳しく、登れない滝は出てくるわ、最後には詰められないのではと危ぶむほどの岩壁が出てくるわ。やはり、海岸山脈は魔窟だ。
結局海岸山脈では2本行ったが、想定以上の難所が出てくる面白味はあるものの、綺麗とは言い難い沢で、棘の薮も多く、一般にはあまりお薦めはできない。が、こういうのが刺さる人には非常に刺さると思う。
海岸山脈には巻けない沢や詰めらない沢がゴロゴロ存在するのかもしれない。都鑾山層の地質が生んだ台湾版頸城海谷とでも言おうか。またいつか、訪れる日が来るだろうか…
装備・コースタイム
8:32 出発 – 10:20 詰め終わり – 16:33 帰着
(合計18:21/距離6.7km、登り799m、下り800m)
ラバーソール適
遡行図

地名
台湾では「俣」の漢字を使わないため、「股」と表記する。(「俣」は国字)
また、遡行を「上遡」、下降を「下遡」と表記する。
他の記録
〇本件ヤマレコはこちら













