越後三山|佐梨川 桑ノ木沢 家ノ串沢遡行

記録
独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。
・定義や意図は「源流徘徊」を参照。
・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。
★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。
- 桑ノ木沢家ノ串沢:3級
スラブ登攀の対象として名高い金山沢の隣にある桑ノ木沢の支流だが、沢にはこれといった特徴はなく、それなりのゴルジュと、それなりに登り応えのある滝がある。詰め上げ先の家ノ串尾根は金山沢奥壁が一望でき非常に眺めが良く、そこへの登路として遡行価値がある。ラバー適。
近年の記録のない桑ノ木沢は以前から気になっていた沢だが、そろそろ雪渓も消えているのではないかと考え、顕著な枝沢の探検も含め、2泊3日で計画してみた。

佐梨沢橋の右岸側の駐車スペースに駐車。1台可。
ここまでの森林管理道は最近整備されたようで、車は汚れるが、後輪駆動の軽バンでも問題なく入れた。恐らく終点まで乗り入れ可能。管理道の末端には謎の看板がかかっており、足元には花が手向けられていた。

しばらくゴーロ帯を歩いていくと、黒々とした奥壁が見え始めて思わず感嘆の声をあげる。越後駒ヶ岳北面、佐梨川奥壁エリアに足を踏み入れるのだ。気合十分で準備してきた。

快適なスラブ滝を進む。

奥壁の基部に雪渓が見え始めた。あちゃー。問題なく進めると良いが。

あまり乗りたくないタイプの雪渓だったので右岸から巻いて進む。

途中から雪渓の上に乗り移る必要が出てくる。左奥に見える滝が本流、正面のやや開けた谷が家ノ串沢だ。怪しいSBも見えてきた。

グズグズに見えた雪渓は、実際は氷のように固い。ブロックの隙間に落ちないように気を付けながら進む。

雪渓の末端は絶妙に降りにくい状態だった。どの沢筋に行きたいか、はたまたどうやってその沢筋に入るのか、議論に議論を重ねた末に高巻きして右俣にあたる家ノ串沢へ向かうことにした。
灌木帯までいわゆる越後的なやや悪い側壁を登り、30m強の懸垂下降で沢床へ復帰した。

ブリッジの基部は完全に氷のようになっていた。

家ノ串沢に入ると適度に見応えのあるゴルジュの中に滝が続く。これは登れず右から巻く。

これは横のボサボサから直登。

このCS滝は巻きが少し厄介だ。

やっと快適シャワーが出てきた。

左から巻き気味に登るが、これも爽快。

最後の滝を越えたら、右の小さな支流に入って尾根を目指す。薄い藪を少し漕いだら家ノ串尾根に出た。何か書いてある。

家ノ串尾根を下る方向に歩いていく。左手側に見える金山沢奥壁が圧巻過ぎた。以前、この壁を近くから見てみたくてオツルミズ沢を登るついでに郡界尾根まで藪漕ぎしたことがある。真下に見える垂壁に、藪が真横から生えてる様が面白くて笑ってしまったが丁度見えてるコル状になってる場所だろうか。
下の方には、古い坑道と思しき穴が開いていた。

家ノ串尾根は所々藪が薄く、歩きやすい。

右手側には桑ノ木沢本流と奥壁が見える。360°、佐梨川源流部の概念が良く分かって楽しい。
最後に適当な急斜面から家ノ串尾根を降りて、桑ノ木沢まで戻った。
・感想(たもしま)
予想以上に雪渓は残っているし、目的だった本谷や枝沢には水が殆どないしで、やる気を失って、結局家ノ串沢だけを登って帰ってきてしまったが、家ノ串沢は思ったより面白かったし、家ノ串尾根からの眺望も素晴らしく、まずまず充実した山行にはなった。佐梨川源流部の良い下見になったので、また改めて訪れてみたいと思う。
・感想(たな)
地形データから明らかに険しい地形が分かっていたので準備万端、気合いを入れて我々初の桑ノ木沢流域を楽しみにしてきたのだが、結局アンパイな周回をしてしまった。とはいえ渓相も展望も良く、佐梨川源流部の概念に間近で触れることができて満足だった。この辺の沢は、水が無いくらいでやる気を失ってはいけないぞとたもしまをつっついた。沢登りとしても楽しいが、むしろ沢パイン的な楽しみ方をする方が合ってるのかもしれない。また紅葉の時期に訪れたいと思う。
装備・コースタイム
・ラバーソール適
6:56 スタート地点 – 12:49 詰め終わり – 16:25 ゴール地点
(合計9:29/距離6.0km、登り883m、下り886m)
遡行図

地名
桑ノ木沢の支流で顕著なものは以下の3本である。
・名称不明(670m右岸):集水域の割に水量が多く、本流よりも多く見える。
・家ノ串沢(795m左岸)
・大ヒデ沢(1004m右岸):本谷よりも水量が多いが、1120m付近に多量の湧水があり、その上流は涸れている模様。
他の記録
○家ノ串沢
記録未見だが、渓谷溯行資料10には沢の概略が書かれている。遡行した誰かしらから情報を得て書かれたのではないかと思われる。
〇本件ヤマレコはこちら

















