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大菩薩|小金沢本流〜大菩薩沢〜マミエ入沢遡行・石小屋沢下降

2026.05.16

記録

日程
2026年5月16日〜17日
メンバー
たもしま、たな
天候
両日晴れ
体3攀2悪2藪0水3
たもしま★7、たな★4
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独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。

・定義や意図は「源流徘徊」を参照。

・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。

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★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。

  • 小金沢本流:2級上
    東京周辺では数少ない泳ぎの楽しめる沢だが、平水であれば泳力が必要な箇所はない。蛇行が激しく長い沢で、単調な歩きとなる区間も長いこと、下山が長い林道歩きとなることが欠点。大菩薩沢や石小屋沢に継続すればより充実する。
  • 大菩薩沢〜マミエ入沢左俣:3級
    小金沢本流以上に発達したゴルジュがあり、中でも栄兵衛滝は直登不能で、悪い高巻きを強いられる。以降は登れる滝が続くが、取り付くには泳がなければならない滝も多い。マミエ入沢に入ると登れる滝が連続し、その左俣に入れば楽に林道に出られ、すっきりと終えられる。
  • 石小屋沢:3級下
    非常に発達したゴルジュがあり、威圧感があるが、平水であればゴルジュ内を登るのも下るのも可能。日帰りで小金沢本流を遡行した場合に、余裕があれば石小屋沢に継続すると、さらに充実する。マミエ沢合流地点にあるマミエの大滝も見応えがある。

この週末は両日の好天が約束されているので、久々に泊りの沢に行こうと思ったが、どうもtamoshimaの肩の調子が良くないので、厳しい登攀がなさそうな泊り沢でいつか行こうと思っていた、小金沢〜大菩薩沢の遡行を計画した。

入渓して暫くすると鶏淵。左側を快適に直登。

堰堤を巻き、割合平凡な沢をしばらく進むと、お茶の水の滝。真下まで行ってみたが、登れないと判断し、左岸から巻いた。

そのすぐ上流の2段8m滝は、流木で水が跳ね、見事にひょんぐっていた。これも左岸巻き。

流木が詰まった4m滝。さほど労せず巻けるようだが、無駄に頑張って水流左を直登。

不動滝も登れないので左岸を巻いた。残置ロープもあるが、そこそこ悪かった。林道まで出て巻くよりはだいぶ楽だと思う。

いくつかの小滝・小釜を越えて、白草合流点に到着。明日、下ってくる予定の石小屋沢には暗くて威圧感のある滝があるが、左岸から容易に巻けそうなことを確認。

栄兵衛滝:落差は6m程度だが、オーバーハングしていて登れそうにない。左岸から巻いたが、結構悪かった。こんな所にも残置ロープがある。

3段10m滝:この滝も巻くとなると大変そうだが、幸いなことに快適に直登できた。

4m滝から始まるゴルジュも直登

最後に7m滝を右から直登し、良い時間なので幕営。

2日目、マミエ入沢に入ると、結構小滝が出てきて楽しめる。9mCS滝は容易に右から巻く。

大きく左に曲がったところにあるゴルジュは、巻いている記録が多いが、クリフハンガーによるエイドも交えて直登に成功。

1468m二俣は、左の方が8段25m滝があって面白そうなので、そちらへ。

苔の綺麗な小滝が増えてきた

18m涸棚:これも登って稜線まで詰めるべく進んでいたが、暫くしてこの棚の下に忘れ物をしたことに気付く。結局引き返し、

林道小金沢山線の終点に上がった。立派な林道が、ここでぷつっと途切れている。上日川ダムの方へ繋げる計画だったようだが、もう工事が再開されることはないだろう。

割と長い林道歩きを経て、石小屋沢に入渓。暫く下ると、マミエの大滝となってマミエ沢が合流。見事な滝だ。

マミエ沢出合の下流、威圧的なゴルジュの中に7m滝が現れる。飛び込みで下れそうだが、安全のため残置ハーケンに捨て縄を追加し懸垂下降。

その滝を下流から撮影。登れそうだと思ったが、やはり桃奈々氏により登られていた。

3m滝と大釜。この下流にある、前日も見た7m滝を巻き下って、しっかりした踏み跡を辿って林道に出、長い林道歩きを経て車に戻った。

小金沢本流はよく遡行されている通り、冗長な面もあるが見所も多いと感じた。大菩薩沢は予想以上に側壁が立派な谷で、険悪な雰囲気を随所で感じさせる、悪渓であった。直登も巻きもそれなりに難しい滝が多く、東京周辺では難しい方の沢だと思う。
せっかくなのでマミエ入沢左俣を稜線まで詰めようと思ったが、忘れ物に気づいて戻り、時間が足りなくなったので林道小金沢山線の終点で脱渓とした。とはいえ、水涸れまでは登ったので、良しとする。
下った石小屋沢にもマミエの大滝や想像以上に立派なゴルジュがあり、1泊2日でまとめて楽しめて充実した山行になった。
最近、新版東京起点100に掲載された、大菩薩沢上部やマミエ入沢、小金沢本流は日帰りでの遡行者が増えているが、大菩薩沢下部や石小屋沢はマイナーなままである。沢中泊し、通しで遡行すればより充実度は増すので、是非薦めたい。

装備・コースタイム

1日目:9:03 小金沢公園 – 9:33 栃平 9:34 – 9:39 鶏淵 9:41 – 10:11 葛野川堰堤 10:13 – 11:18 お茶ノ水ノ滝 12:02 – 12:51 六人移り 12:52 – 13:08 不動滝 13:22 – 14:36 白草合流点 15:06 – 15:26 魚止滝 16:01 – 17:50 宿泊地
(合計8:47/距離12.8km、登り1,981m、下り1,455m)

2日目:7:42 宿泊地 – 12:31 マミエ橋 – 13:20 林道小金沢山線起点 13:21 – 14:23 マミエの大滝 14:39 – 15:56 白草合流点 16:07 – 16:22 しおじ隧道 – 16:55 大樺隧道 16:56 – 17:50 小金沢公園 – 17:51 帰着
(合計10:09/距離15.6km、登り1,468m、下り1,984m)

ラバーソールだったが、ぬめりひどく、フェルトソールの方が良さそう。
その場合は、悪めの巻きに備えてチェーンスパイクがある方が良い。

遡行図

地名

・マミエ沢について、①はマミヤ沢としているが、②③に従いマミエ沢とした。地理院地図のマシユ沢は誤り。
・鶏淵下流の右岸枝沢について、新版東京起点沢登りルート100では「エノマゴヤ沢」としているが、誤りで、「エンマゴヤ沢」または「エンマ谷」が正しい。
・マミエ沢と石小屋沢の合流点~大菩薩沢出合は、①②③ともに石小屋沢としており、この区間をマミエ沢とするのは妥当ではない。

【参考文献】
 小金沢流域の地名や地誌については以下の文献に詳しい。本記録および遡行図に記した地名は、これらの文献に基づく。
①原全教 著『奥秩父 続篇』,朋文堂,1935. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1208868
②落葉松山岳会 編『大菩薩とその附近』,山と渓谷社,1955. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2975064
③岩科小一郎 著『大菩薩連嶺』,朋文堂,1959. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/3012173

周辺施設

小金沢公園に駐車。トイレは夜間(17時頃〜朝8時頃)閉鎖のため要注意。

他の記録

○小金沢本谷は記録多数
○大菩薩沢は、東京起点100に掲載されなかった下部の記録は少ないが、その部分がこの沢の核心である。
・2011年9月 moto.pほか2名 小金沢本谷〜大菩薩沢〜マミエ入沢、マミエ沢下降
http://kemotop.web.fc2.com/Report/2011/20110918/20110918.htm
・2013年8月 桃奈々ほか2名 大菩薩沢〜マミエ入沢
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1748916.html
・2023年7月 アラ還のRyoさんほか1名 小金沢本谷〜大菩薩沢 
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-5724356.html

○マミエ入沢は、東京起点100に掲載され、近年の記録多数。左俣の記録は少ないが、下記の物がある。
・2012年8月 広島山岳会 小金沢本谷〜大菩薩沢〜マミエ入沢左俣
https://halpine.sakura.ne.jp/%E5%A4%A7%E8%8F%A9%E8%96%A9%E5%B6%BA%E3%80%80%E5%B0%8F%E9%87%91%E6%B2%A2%E6%9C%AC%E8%B0%B7%EF%BD%9E%E5%A4%A7%E8%8F%A9%E8%96%A9%E6%B2%A2/

○石小屋沢下部も近年の記録は少ないが、下記の物がある。なお、核心部の滝に残されていたハーケンはこの2011年に打たれたものであるとのこと。
・2011年9月 桃奈々ほか2名 小金沢本谷上部〜石小屋沢下部
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1757057.html
・2024年7月 大宮勤労者山岳会 小金沢本谷〜石小屋沢〜マミエ沢
https://oomiya-rozan.rdy.jp/blog/2024/07/20/koganesawa/

〇本件ヤマレコはこちら

1994年生。ぶなの会所属。大学に入ったタイミングで沢登りを始め、沢登り歴13年、訪れた沢は約1000本。沢を登るだけでなく下りも交え、一層その流域への理解を深めたいと考えている。最近は、情報の乏しい隠れた秀渓を探すのにハマっている。

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