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越後三山|平石沢タキ沢遡行・グミ沢下降

2023.10.14

当初は土日の1泊で別の沢を考えていたが、気温は低いし日曜は雨予報とあって、こちらへ転進。東面なので日が射せば暖かいだろうと目論んで。

記録

日程
2023年10月14日
メンバー
たもしま、たな、ほか1名
天候
晴れ
体2攀4悪3藪2水2
たもしま★7、たな★8
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独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。

・定義や意図は「源流徘徊」を参照。

・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。

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★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。

  • 平石沢タキ沢:4級下
    登り応えのある滝がゴルジュ内に3つ出てくるが、いずれも高巻きは面倒だろうと思われるため、中上級者向け。雪渓が残りやすい。詰めは西ノ城直登沢であれば、かなり上流まで水流があり、比較的楽に詰められる。景観も登攀も楽しめ、秋の日帰りにはお薦めの沢。ラバー適。
  • グミ沢左俣:2級
    滝が少なく下降向きの沢だが、両岸スラブの開放的な景観が長く続き、爽快である。下部にはゴルジュがあるが、懸垂下降は1回で済み、泳ぐ箇所もないので、面倒というよりは地形の変化を楽しめる。西ノ城への登路としても利用されている。

グミ沢トンネルの西口に電動キックボードをデポしてから、平石沢の堰堤下右岸の駐車スペース(1台可)に駐車。そのまま入渓準備。空気はキンキンに澄んでいて冬のようだ。3人で寒い寒い言いながらモソモソ準備する。 お2人は前日に滝ハナ沢を登ってきたので半湿りの服に着替えていて大変そう。tamoshimaさんが「何着よっかな〜♪」と楽しそうにしていた。

所々に岩盤が発達し渓相◎ 水は過冷却かってくらい冷たい。スラブ沢ゆえに、朝方はよーく冷やされた水が集まってくるようだ。

右壁からフリー。 小釜や小滝が出てきて楽しい。ドボンしないように気を付けながら進む。

続いて出てくる滝は左壁の草と岩のコンタクトラインから巻き。見た目よりボロい。

いい感じのコケ滝。

遡行図の11m滝。見た目フリーで取り付けそうな雰囲気をしているが、以前この滝の少し上まで行ったことがあるyamakurumiさん曰く上部が結構悪いらしい。

ということでtamoshimaさんリード。上部で急にスタンスが消え、色々探した結果バランシーなハイステップに。隣でyamakurumiさんが「やっぱあのムーブになるんだよなぁ」と笑っていた。

フォローで登る。下から見ていた通り右足のスタンスへの立ち込みが核心で、ちょうど良い所に神みたいなニラが3本ほど垂れていたため軽く掴んでバランスを取り登りきった。

最後尾のyamakurumiさんは、どうやったのか分からないけどムーブをぶっ壊して直上してきた。

こういうカモシカ見たことあるわ。
すり鉢の側壁に日がさしてゆく。

ドシャワーを覚悟したが、左にルートが繋がっていた。

続いて出てくる悪そうな滝はyamakurumiさんリード。下段はシャワーか?上段はそもそも登れるのか? この沢唯一の参考資料登山大系では「滝は全て直登可能」「遡行時間4時間」と記載があるが…

下からは下段落口の様子は分からない。yamakurumiさんがへつるようなムーブで上段に接近、悪そうなツッパリを繰り出し、一度スリップして吸い込まれていった。「消えたな」tamoshimaさんと目を見合わせる。 次の瞬間、全身ズブ濡れになったyamakurumiさんが舌を出して笑いながらひょっこり出てきた。 上絶対釜じゃんw嫌なんだけど〜

下段は思ったよりシャワーにならずに済んだ。 残置類は無く支点はカムが決まっていた。

上段は体幹強い2人は全身ツッパリで突破、足が長い人なら両足ツッパリでも届くかもしれない。 私は最後登れずCSの隙間にカムA1。 釜かと思った落口は、ぐるっと抉れた面白い地形をしていたが水は深くなかった。

シャワーの度に視界が奪われるメガネ民。

続いて強烈な雰囲気の壁が現れ、沢が屈曲していく。

なんかもう如何にも無理そうな雰囲気を醸し出すゴルジュ滝。 先刻のシャワーで3人ともブルブル震えてる。秋だねぇ。 そして今回は順番的に私がリードする番。よりによってこれかよ〜と一瞬躊躇したが…

よく見てみると下は十分な深さがある釜だ。これなら落ちても何とかなるから大丈夫!ここはしっかり働かせていただく。

登ってみると見た目より快適で楽しい滝だった。 しかし岩は握り潰せるくらい柔らかく、中間支点構築に難儀。無駄に時間をかけてしまった。 というか、登山大系時代にこれ突っ込むの勇気いるだろうな〜

落口はCS状になっている。 終了点はカム2つで構築できたが、残置のRCCボルトも1つあった。

滝を越えると沢はまたゴルジュ状に。 屈曲部を進むと…

どーんと現れたのは壮大なガレ!「ガレジュやん!!」と思わず叫ぶ。 通常ガレは嫌われる対象である事が多いが、圧倒的すり鉢感と側壁のスラブも相まって圧巻。この景色は嫌いじゃないな。

立派な滝から西ノ城直登沢へ。 水流はしっかりある。 本流筋には真っ黒い溝があり気になるが、水はすぐに枯れてしまっていた。 tamoshima補足:この写真の滝は、直登沢ではなくその1本下流の枝沢

スラブらしい温かい水が流れる。 手が幸せだった。

快適で楽しいスラブが続くが、脳死で登ってるとハマる。

紅葉が美しい…! その後は小悪い滝をいくつか越えて、Co.1559m付近の窪で水枯れ。

最後に少し藪を漕いで西ノ城山頂へ。 本城山と花降岳をバックに記念撮影。

山頂からは越後、只見、南会津の山が一望。 稜線からどんどん紅葉が降りていく様子が見えた。あと少しで一面真っ赤に彩付くはずだ。 西ノ城、山頂の藪は薄くかなりの展望!これは名ピークじゃないでしょうか。

下降のグミ沢は顕著な沢型から始まり、両岸開けた越後らしい景観と歩きやすいゴーロで非常に快適。随所に出てくる小滝はちょうどよくクライムダウン可能で懸垂は1回だけだった。

うねうねした地形が楽しい。グミ沢、下降沢としてかなり面白いとみんなで大絶賛だった。

最後はしっかりした踏み跡をたどり国道へ帰還。tamoshimaさんがデポした電動キックボードで車の回収へ向かう。全身ウェットスーツと無駄に凛としたフォームで爆走。脳内でイニDのBGMが自動再生された。 これにて平石沢調査は完結。

平石沢は適度に登り応えがあって、目論見通り日向は暖かく、雪渓はちょうどほぼ消えていて、西ノ城への詰めは予想以上に楽で、西ノ城の展望は良くて紅葉も綺麗、グミ沢は非常に下りやすく景観も良く、最後にはちょっとしたゴルジュもあって楽しませてくれると、全てがちょうどよく、素晴らしい転進になった。3人で1回ずつ、それぞれに適した滝をリードできたのもまた良し。

装備・コースタイム

6:20 出発 – 13:03 西ノ城 13:54 – 16:47 帰着
(合計10:27/距離6.5km、登り989m、下り992m)

・ラバーソール適
・シャワークライムの滝があるため、要防寒

遡行図

遡行図(主な滝の落差は実測)

地名

・平石沢とグミ沢については、資料による違いはない。
・平石沢の上部がタキ沢[滝沢]と呼ばれているようである。

下山メシ&周辺施設

白銀の湯で温まったのち、夕飯はセルフ鉄板焼き石田をチョイス。メニューはどれも美味しい。オーナーのサービス心も最高!長居して楽しいお店なので帰りの時間を気にせず済む時はまた行きたい。

その日の夜は中澤道場にお邪魔し、沢談義で盛り上がった。翌日もお昼頃まで楽しい時間を過ごし、tamoshima車に3割くらいの荷物を忘れて帰った。

他の記録

○平石沢
・WEB上には記録はない
・岳人352号(白樺山岳会)(未読):渓谷溯行資料6に言及がある
・登山大系2:下記のわらじの仲間の記録に基づいた記述。詰めは西ノ城直登沢ではなく右岸側のルンゼ。
・1979:年報わらじ3(未読)
http://warajinonakama.com/books_htm/n03mokuji.htm

○グミ沢
・2014遡行:https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-915675.html
・1997下降:源流遡行2号(さがみ山友会)https://sagamisanyukai.ciao.jp/源流遡行(過去の年報)/
・1979:年報わらじ3(未読)
http://warajinonakama.com/books_htm/n03mokuji.htm
・2004下降:その空の下で&バリしま
http://sonosoranoshitade.web.fc2.com/sonosoranoshitade2/page203.html
http://kemotop.web.fc2.com/Report/2004/20040911/20040911.htm

〇本件ヤマレコはこちら

1996年生。就職後に沢を始め実践歴8年、訪れた沢は約600本。SAWA MAFIA所属、源流徘徊主宰。山・渓・里を繋ぐ沢旅が好き。オリジナルラインの遡下降と山の背景ネタを大切に、沢起点で流域の風土をまるごと読み解く探究を目指している。

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