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南ア|小武川大棚沢中俣遡行・右俣下降・左俣遡行・南沢下降

2025.06.21

記録

日程
2025年6月21日〜22日
メンバー
たもしま、たな、ほか1名
天候
晴れ時々曇り
体3攀2悪3藪1水2
たもしま★7、たな★6
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独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。

・定義や意図は「源流徘徊」を参照。

・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。

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★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。

  • 大棚沢南沢[細樋沢]:2級上
    下部は堰堤とゴーロ、上部は水が涸れている区間が長いが、中間部にある立派なゴルジュと連瀑帯は結構良いし、遡行であれば登れる滝が多いと思われる。この沢だけ行くなら、途中で切り上げて尾根に出て下山するのが良さそう。
  • 大棚沢本流(三俣まで)(今回遡行)
    最下流の滝である大塚の滝は落差70m程度あり、水量も豊富で圧巻だが、巻くのは結構大変。その上流の29m滝はぬめっているが直登可。
  • 大棚沢左俣:3級下
    シャワーを浴びながら登れる小滝が多く、湧水で清冽なので清涼感が強いため、暑い日にお薦め。詰めの傾斜は緩くて楽。ぬめり強くフェルト適。
  • 大棚沢中俣:3級下
    登れない滝と荒れたガレゴーロが多いが、脆い花崗岩特有の景観が楽しめる。上流部の30m滝は登り応えのあるシャワークライミングが楽しめる。フェルト適。
  • 大棚沢右俣:3級下
    水量が非常に少なく、伏流している区間やチョロチョロ程度の水量の滝が多いが、平流区間は日本庭園的な美しさがある。ラバー適。

大棚沢には名瀑「大塚の滝」があり、日帰りでの遡行記録があるものの、アプローチと下山の長さを考えると、わざわざ行く気にはなれなかった。が、昨年、1泊2日で支流も含めて4本を探検するという効率的なルートを思いついたので、雪も消えたであろう、梅雨の中休みに実行することにした。

思ったより奥まで車で入れてラッキー。ゲートを越えて出発。

砂防工事用道路を経て入渓するも、堰堤が続く。古そうな石積堰堤もあるし、

役目を終え、埋没しかかっているものもある。

最初の滝がいきなり大塚の滝70m。かなり立派だが、巻くのは結構面倒で、

1回懸垂下降もした。

大塚の滝上流の斜瀑。傾斜は緩いがぬめっていて登りにくい。

その次の6m滝も割と登りにくい。

三俣を中俣に入ると、崩壊で荒れた区間を経て一枚岩の17m滝。

左岸のルンゼのCSをくぐってから、砂状に風化した岩にハンマーでステップを切りながら巻いたが、結構悪かった。逆から巻いたほうが良いかも。

やっと登れそうな滝が出てきた。tamoshimaリードするが、下から見たより悪く、結構時間をかけた。シャワーを浴びるが水が冷たい!

その滝の下には今回の山行で唯一の雪渓が。

中俣を詰めて右俣を下り始めると、日本庭園風のなかなか美しい渓相もあった

沢の傾斜が強くなってくるが、水は殆ど伏流しているので多段20mの涸棚。ラバーソールがよく効く。

最も立派な32m涸棚
懸垂下降した2段14m涸棚
三俣に戻ってきて、快適に幕営

標高が高いので夜は冷え込み、薄いシュラフのせいで寒くて寝られなかったmt-maruが撮影した星空写真。iPhone凄い。

昨日のうちに結構進んだので朝はゆっくり起きて、左俣に入ると、ガレガレのゴルジュ状。

ガレが終わると登れる小滝が増えてくる。

2段8m滝をのぼるtamoshima。

左から登った7m滝
8m滝を登るたな

ぬめるが容易な10m斜瀑。ここまで登れる小滝が連続し、結構満足した。やや長いが楽な詰めで登山道へ。

南沢の下降を始めると、ガレが続いた後に涸棚群が出てきた。フリクションよく快適。概ねクライムダウンできたが1箇所懸垂下降。

水が出てきて程なくすると側壁が立ってきて、結構渓相が良い。

程よくクライムダウンできる斜瀑が良い感じ。

ゴルジュ最狭部は滝になっていて、流木支点に懸垂下降。

その下の渓相もまずまず良い

南沢も最後は古そうな堰堤が出てきて、これらを巻き下って終了。

 本流の大塚の滝は期待通りに立派で、上流部も4本それぞれに良さ(右俣:日本庭園風、中俣:登り応えのある30m滝、左俣:登れる連瀑、南沢:ゴルジュ)があり、なかなか充実した山行になった。特に南沢のゴルジュの立派さは想像を大きく超えたもので、山行の最後になかなか良いものが見られた。
 隣接した4本でもこれほど渓相が違うというのは驚きで、これは、大棚沢と南沢の間に花崗岩域と砂岩泥岩域の境界があるためだが、それを身をもって実感した。が、右俣の水量の少なさはこれでは説明できず、全く不思議なことである。 

装備・コースタイム

1日目:7:08 出発 – 7:10 丸沢-①ゲート – 8:20 大塚の滝 9:25 – 15:45 宿泊地
(合計8:37/距離8.2km、登り1,524m、下り911m)

2日目:10:20 宿泊地 – 12:07 南御室小屋 – 15:44 丸沢-①ゲート
(合計5:24/距離6.5km、登り640m、下り1,255m)

ラバーソールで行ったが微妙だった。ぬめり度は枝沢によりけり。

遡行図

地名

○大塚の滝
 大正12(1923)年11月に遭難し、この滝の下で遺骸が発見された大塚弘一氏に因んで命名されたらしい。遭難事故の経緯は「鳳凰山」(加賀爪鳳南,1933)に詳述されている。慰霊碑も建立されたらしいが現存するのかは不明。

○大棚沢
 1930m三俣は、右俣の水量が圧倒的に少ないため、既往記録では本記録の中俣を右俣としているが、本記録では水量ではなく地形を優先した。

○大棚沢南沢
 富士川砂防事務所白州出張所の地図では「細樋沢」となっている。この沢にある特徴的なゴルジュに由来する別名かと思う。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000021771.pdf

周辺施設

丸沢-①ゲート前に駐車。
ここまでの林道は洗掘箇所があり、走行注意。2輪駆動でも通行可。

他の記録

・2016年9月 中俣
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-955080.html
・2021年6月 中俣
https://yamap.com/activities/11864849
・右俣、左俣、南沢は記録未見。

〇本件ヤマレコはこちら

1994年生。ぶなの会所属。大学に入ったタイミングで沢登りを始め、沢登り歴13年、訪れた沢は約1000本。沢を登るだけでなく下りも交え、一層その流域への理解を深めたいと考えている。最近は、情報の乏しい隠れた秀渓を探すのにハマっている。

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