大隅|牛牧川(大箆柄沢)遡行・長尾沢下降

記録
独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。
・定義や意図は「源流徘徊」を参照。
・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。
★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。
- 牛牧川[大箆柄沢]:2級上
増水時に訪渓。下部はゴーロが長いが、中間部は滝やトイ状の急流が連続し、面白い。黒滝の直登はIV+程度あり登攀的。上部はまた平凡になり、大箆柄岳に詰められる。ぬめりが強いのでフェルトソールの方が良いかもしれない。ブヨ多し - 長尾沢:2級下
増水時に訪渓。最上部は特に何もないが、中流部~下流部はナメや小滝が連続し、遡行価値が高い。本流の大箆柄沢よりもゴーロ区間は短く、退屈しないが、平時の水量は少ないかもしれない。ブヨ多し。
高隈山周辺は、地元で沢登りのフィールドとして親しまれている山域だ。2024年GWの大隅遠征で、せっかくなら一本は本流筋を歩きたいと考え、天候と相談して牛牧川(大箆柄沢)を選んだ。結果的に天気は悪かったが、こればかりは仕方がない。

入渓するとすぐに堰堤が現れる。

堰堤を越えると、巨岩が積み重なったゴーロになる。

巨岩のゴーロはしばらく続く。スケールの大きな沢だ。

水量もそれなりに多い。ここは支流との出合だ。

標高500m付近から、屋久島の沢を思わせる巨岩と連瀑が現れる。岩は総じて硬く登りやすいが、ヌメりはかなり強い。

連瀑の中の20m斜瀑。水流脇の傾斜の緩い岩を登っていくが、ここでもヌメりに苦労させられた。

豊富な水量もあって、屋久島の川の下流部のような豪快な渓相が続く。

増水した黒滝20mは霧に包まれ、凄みのある雰囲気だ。水量が多く激しいシャワーを浴びる滝で、落ち口の抜けも悪いが、たながリードして危なげなく登り切った。フィックスロープで続いたポムチムは、大きなホールドが抜け落ちて落下しかけた。リードだったら大変なことになっていたかもしれない。

黒滝の上は広く綺麗なナメが続くが、ちょうどここで雲に包まれてしまった。晴れていればさぞかし美しい景色だっただろう。

雲の中、ナメと小滝が次々と現れる。

第2大滝は、一見すると水流右から簡単に登れそうに見える。ところが取り付いてみると上部はフリーでは結構高度感があり、最初からロープを出すべきだった。ポムチムは器用に途中で藪に入って巻いた。

その先のY字状の滝も、お助けロープが必要な悪い滝だった。とにかくヌメる。霧で視界も悪い。

その後も滝は続くが、問題になるものはない。

苔むした岩の間に落ちる、雰囲気の良い滝もあった。

源頭は倒木と岩の間を抜け、軽い藪漕ぎで登山道に出た。源頭付近では、昼間なのにヘッドライトを灯した男性2人組がさまよっていて、なんとも不審だった。
霧がひどいため、すぐ近くの山頂にも寄らずにポムチムは登山道を下山し、私とたなは長尾沢を下降した。長尾沢もなかなか良い沢だった。

下降を始めてすぐ、霧の中の小滝を下っていく。

上部は広いナメ床が続く。

幾筋にも分かれて流れ落ちる多段の滝。

両岸が狭まり、細い滝がかかる。滝の脇を巻き降りた。

深い釜に細く落ちる直瀑。

岩盤の上を水が走る渓相が続き、良い感じだ。

ナメ滝が連続し、最後まで飽きさせない。

トイ状の滝を下ると、まもなく登山口に戻った。
大箆柄沢は、豪快な滝と豊富な水量で純粋に沢登りを楽しめる沢だった。市街地から近く、関東でいえば奥多摩や丹沢くらいの距離感だが、スケールはまるで違う。この界隈にはまだ大きな沢がたくさんあるので、機会があれば積極的に狙っていきたい。晴れた日に再訪できれば、もっと思い出深い沢になるだろう。
装備・コースタイム
7:14 出発 – 7:25 大箆柄岳(沢)登山口 7:31 – 16:14 大箆柄岳(沢)登山口 16:18 – 16:27 帰着
(合計9:13/距離7.2km、登り818m、下り1,026m)
遡行図

周辺施設
○江之島温泉 共同浴場
失礼ながら、パッと見廃墟のような雰囲気漂う海沿いの路地裏にある隠れ名湯。温まった後の海風が心地良い。

他の記録
・長尾沢の遡行記録
〇本件ヤマレコはこちら
1994年生。ぶなの会所属。大学に入ったタイミングで沢登りを始め、沢登り歴13年、訪れた沢は約1000本。沢を登るだけでなく下りも交え、一層その流域への理解を深めたいと考えている。最近は、情報の乏しい隠れた秀渓を探すのにハマっている。























