身延山地|戸栗川 鉈取川初掛沢[ショノカレ沢]遡行

鉈取川初掛沢は、地形的に割と楽しめそうな沢だと予想しており、前々から行先の候補にはなっていた。水量はそれなりにありそうだったので、11月にしては暖かい予報だったこの日に訪渓。
記録
独自の5大要素(体力・登攀・悪さ・藪漕ぎ・水量)を1〜6段階で数値化した沢の個性化パラメータです。従来のグレード(難易度)とは異なります。
・定義や意図は「源流徘徊」を参照。
・従来の一般的なグレードについては、たもしまが付けているものを採用しています。
★10段階で評価。個人の好みや思い出要素も含みます。
- 鉈取川初掛沢[ショノカレ沢]:3級下
適度な滝が適度な頻度で現れ、側壁も発達していて渓相が良く、まとまった内容。水も綺麗なので結構お薦めできる沢だが、登れない滝の巻きはそれなりに悪い。アプローチはゼロであり、詰めた先の右岸尾根を下れば下山も早い。 - 初掛沢右岸尾根
何の支障もなく、非常に下りやすい尾根。
音下の対岸の、広い河原に駐車しスタート。

鉈取川の出合。何もなさそうな所に地図にない橋が架かっていて、気になる…

入渓して早々、感じの良い小滝が出てくる。これが「中部山岳の渓流」にある鉈取滝か?


取水堰跡の上流にもちょっとしたゴルジュと滝があって、飽きさせない

出合滝:なかなか立派な両門の滝だ。そこそこ悪い巻きで右岸を巻いて、左俣へ。

左俣に入ってもそれなりの小滝が出てくる。

「滝の日影」というらしい滝。登攀困難なので右から巻く。

2段10m滝:シャワーを浴びて直登

直後の10m滝は、右から小さく巻く


20mハング滝は右から巻いたが結構悪く、部分的にロープを使用


8m滝は右の倒木伝いに直登。上部はバランシーで、ロープ使用。

立派なゴルジュの先の7m滝は右から直登。これが、紛失ハーケンが写っている最後の写真だった…

7m滝は脆いので直登せず、右岸から巻いた。

695m二又は、右の本流が細いゴルジュとなっていて登れず、左の枝沢を少し登ってからトラバースして本流へ戻った。

左の枝沢を少し登ってからトラバースして本流へ戻った。

3m滝はシャワークライミングを覚悟したが、あまり濡れずに登れた。右岸から小さく巻ける。


823m二又は、集水域の広さは左右同程度だが、左のみ水があった。その左に入ってすぐの7m滝は、シャワーで直登。

7mと15mの連瀑は右岸から巻いた

登った最後の滝である7m滝:結構悪かった

1060mで右にはまだ小滝があったが、そちらへ行くと詰めと下山が面倒そうなので、左へ入り、右岸尾根に詰めた。

降りやすい尾根をひたすら下り、最後に、出合にあった橋を観察。左岸側には取水堰跡への道があったが、右岸には何もなく、何のための橋かは相変わらず不明だった。1986年に架設された鉈取川橋、ということは判明。
それなりに期待はしていたが、予想以上に良い渓相の沢だった。何か特別なものがあるわけではないが、全体的に楽しめる沢であり、沢登りの対象としては優れていると思う。関東からも訪れやすく、アプローチも下山も楽なので、もっと登られても良い沢だろう。
装備・コースタイム
9:09 音下 – 9:29 出合滝 9:36 – 9:54 滝ノ日影 10:11 – 14:16 詰め終わり – 15:34 音下 – 15:34 帰着
(合計6:25/距離9.1km、登り1,478m、下り1,478m)
・ラバーソール可
・ロープは30mで十分
遡行図

地名
○鉈取川/鉈取沢/音下川/藤原沢
現在の行政名は鉈取川。中部山岳の渓流(鈴野,1976)では鉈取沢、山と渓谷372号(1969-9)では音下川、登山大系の概念図では藤原沢。掛かっている橋の名称は「鉈取川橋」。
中部山岳の渓流(鈴野,1976)では堰堤の上流に「鉈取滝」があり、右俣・左俣の出合にある滝が「出合滝」があるとされるが、取水堰堤〜出合滝間に顕著な滝はないため、取水堰堤の下流にある滝が鉈取滝かもしれない。
○初掛沢/ショノカレ沢
鉈取川の左俣は、中部山岳の渓流(鈴野,1976)では初掛沢、山と渓谷372号(1969-9)及び登山大系の概念図ではショノカレ沢。
中部山岳の渓流(鈴野,1976)によると、この沢の魚止が15mの「滝ノ日影」。
○深沢/深ツ沢
鉈取川の右俣は、中部山岳の渓流(鈴野,1976)では深沢、山と渓谷372号(1969-9)及び登山大系の概念図では深ツ沢。
中部山岳の渓流(鈴野,1976)によると、この沢の390m右岸支流が「空沢」。
下山メシ&周辺施設
自家用車
他の記録
初掛沢は記録未見。深沢は下記1件のみ確認。
・2016年4月23日 遡行 ヤマレコ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-852014.html
〇本件ヤマレコはこちら
1994年生。ぶなの会所属。大学に入ったタイミングで沢登りを始め、沢登り歴13年、訪れた沢は約1000本。沢を登るだけでなく下りも交え、一層その流域への理解を深めたいと考えている。最近は、情報の乏しい隠れた秀渓を探すのにハマっている。
























